
「こんな冷たいの、もう人の身体じゃないね」
さっきまで生を確かに宿していたのに、血が通わなくなるだけで、どうして人に思えない無機物のようになってしまうのでしょうか。
きっとそれは旅立っていくものが、残されたものの悲しみを少しでも癒すために演じる、最後の優しさなのかも知れません。
(2009年9月21日 月曜日発行)


きりこはぶすです。
ヒロインがぶす?!と思いますが、本当なのです。
でも、本人、自分がぶすなことに気付いていなかったのです!
(2009年9月14日 月曜日発行)


あなたが精神的におかしくなってしまい、助けて欲しくて神経科を訪れる。
「いらっしゃ~~い」
1オクターブ高い声に誘われそのドアを開けると、自分よりももっとおかしな医者が座っていたら?
オレ大丈夫か?
いや、それよりもこいつ大丈夫か?
(2009年9月7日 月曜日発行)


本気じゃないにしても、人を殺してやりたいと思ったことがある人は少なくないはず。
ただ、真剣にこう問われたらどう答えますか?
「あなたは、人を殺すことができますか?」
(2009年8月31日 月曜日発行)


話は一家四人を惨殺したカルト指導者ダニエル・ペルが、捜査官キャサリン・ダンスの尋問を受けるために移送された裁判所から脱走するところから始まる。そこから追う者と追われる者、嘘を見抜く天才と人を欺く天才。実際にはほとんど対峙することのない二人の駆け引きが、ぐいぐいとこの物語を引っ張って行く。まさにノンストップ。
(2009年8月24日 月曜日発行)


「まんまこと」とは「本当のこと」という意味。江戸は神田の古名主・高橋家の長男、麻之助は毎日ふらふらお気軽に生きているイマドキ(?)の若者。いい年して町中の柿泥棒をしたり、花魁と遊んだり…毎日をお気楽に過ごしていてちょっと頼りな〜い感じ。でも麻之助がお気楽とんぼに豹変したのは過去に起こったある出来事が関係しているのです。
(2009年8月17日 月曜日発行)


恋文を書いたことがありますか?わたくし、実は、恥ずかしながらあるのです。…
(2009年8月10日 月曜日発行)


今回ご紹介するのは、第140回芥川賞受賞作品「ポトスライムの舟」。世相を読んだ、現代版蟹工船と思いきやそうではない。もっとありふれた、とある29歳女性の働きづめの日常。163万円(世界一周旅行費用=自分の年収)を貯めるという夢のために薄給で休みなく働き、唯一の贅沢が観葉植物のポトスライムを育てることなんて、一見とてもせつなく、ズシンと重く響く。…
(2009年8月3日 月曜日発行)


読み始めるとすぐに文章に引き込まれ、本をめくる手が止まらなくなる。その研究所で起こった事象の全てが、一人の天才の手で、綿密な計算の上に生み出されたものだと気づく。その部分を読み返して、一つ一つ頭の中で辻褄を合わせていく作業が、ジグソーパズルのようで楽しい。…
(2009年7月27日 月曜日発行)


ぴりから鰹田麩(かつおでんぶ)、ひんやり心太(ところてん)、とろとろ茶碗蒸し……聞いただけで、口の中においしさが広がって、お腹のあたりがグウッ、と鳴ってきませんか。これが、今回ご紹介する『八朔の雪ーみをつくし料理帖』各話のタイトルです。…
(2009年7月20日 月曜日発行)


風に吹かれただけで熱を出すほど病弱な「若だんな」こと薬種問屋・長崎屋の一人息子一太郎。甘やかされた坊ちゃんかと思えば、これが心の優しい利発な男の子。体が弱い余りに両親も手代達も過保護に扱うけど、それに甘えず自分も役に立ちたいと頑張って奮闘する姿が健気です!…
(2009年7月13日 月曜日発行)
