
発行日:2010年1月25日 月曜日 |
姉と慕ったお志麻が殺されて四年。猫の大福と暮らす緋名の家に、用心棒になりたいという侍、康三郎が現れた。その直後に、賊の襲撃。この男が、殺しのかぎを握っているのか、それとも─。疑心が渦巻くなか、謀略のからくりが、黒幕へと緋名を導きはじめる。仇討ちの果てにあるのは─。心が折れそうなときは、助けておくれ、大福─天才女錠前師お緋名、命懸けの仇討ち始末。
「あいつはひねくれ者だから、ちょっとした工夫でも、他の奴らがあんまり思いつかねぇような仕掛けを考えつく……」
本編の主人公、男装の江戸美人・凄腕の女錠前師・緋名の全てを語り尽くした言葉です。
幼くして母を失い、師でもあった父を失い、そして姉とも慕っていた年上の親友を何者かに殺され、緋名の心の扉は、ひねくれ、そして、自らが作るからくり錠前のように難解なからくり鍵で閉ざされてしまっています。
親友が殺された時、その場所で本当にあったことは何なのか。緋名が、父の残したからくり錠前『緋錠前』をひとつ開ける度に真実への扉がひとつづつ開いていきます。開いた扉の向こうには、真実だけではなく、新しい出会いが待っています。光との出会い、闇との出会い。
その出会いを通して、ひねくれた錠前で閉ざされていた緋名の心の扉もひとつづつ開いていくのです。緋名の心が真っ直ぐになったとき、緋名は錠前づくりを止めてしまうのでしょうか。
この本の最後のページから本当の物語が始まっていくような気がします。
STUDIO・YUZURIHA
ゆずりは さとし
イラストレーター、イラストライターでイラストバイカー。広告、Web、出版界でのイラスト制作を生業としつつ、自転車旅で出会った人や風景をモチーフに作品を描く。イラスト紀行、HOWTOなどイラスト+ライティングのお仕事も手がける。
http://www.yuzuriha.com/