
発行日:2010年2月22日 月曜日 |
わたし、まだオッケーかな。ガールでいることを、そろそろやめたほうがいいのかな。滝川由紀子、32歳。仕事も順調、おしゃれも楽しい。でも、ふとした時に、ブルーになっちゃう(表題作)。ほか、働く女子の気持ちをありえないほど描き込み、話題騒然となった短編集。あなたと彼女のことが、よくわかります。
仕事では、そこそこ任されるようになってきたけれど、男性に声をかけられる回数が減ってきたような…。
キャリアではこれからなのに、女性としての魅力が、比例していかないジレンマ。“若くてかわいい“だけで、チヤホヤされてきた20代が過ぎ、30代をどのように生きるかを考える主人公がすごくリアルです。働く女性が常に自分の市場価値を模索している気持ちを、男性の著者がどうしてここまで細かく描写できるのかと不思議に思うほど!
年齢という誰にも逆らえない流れを受けて、さまざまなタイプの女性が登場します。あなたはいったいどの女性に共感するでしょうか?
メイクやファッションで新しい自分に出会い、恋をしてドキドキしてもっともっとキレイになっていく。女性の青春は、人生でもっともドラマティックで鮮やかです。
そんな青春時代が、現代ではすごく長くなっているんだと思います。かつて女性は順番に年をとり、相応の格好をしてきました。しかし、本当に彼女たちが、おばさんになりたかったのかというと、そうではないはずです。
女性が社会に進出し、豊かになって、青春を長く謳歌する余裕が生まれているのです。結婚して子供を持っても関係ない。母娘で友達のような感覚で買い物に行っても、同じ服を着てもいいじゃない!というガールな女性たちが増殖中です。
「そういえば、あの人もガールだな」と、次々と知り合いの顔が思い浮かぶかもしれません(笑)
逆に言えば、これほど女性に選択肢がある時代は今までなかったのです。みんなが女性として正しく年を重ねていくマニュアルがなくて、焦りと不安を抱えているのだと思います。仕事を頑張っては男性社会の名残に苦しんだり、親からは女性の幸せは結婚だと古い考えを押し付けられたり。
この小説は、自分がどうしたら一番人生を充実できるのかを、自分自身で切り開いていく時代なのだと教えてくれました。
自分の人生、周りがどうこう言っても、生きたいように生きるべきだと、バシッと気合を入れられた爽快感に包まれるはずです。
吉梅明花
ライター兼イラストレーター。現在フリーでWebサイトや月刊誌を手がけています。特に、女性向けの文章・イラストが得意です。好きなこと/食べる・飲む・話す ※HPはのんびり更新中。ご連絡はメールへお願いします!
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