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vol.34「 鱗姫 」嶽本 野ばら

発行日:2010年3月1日 月曜日 |

奇跡的な美肌と美貌をもつ京都の名門龍烏家の長女・楼子は、最愛の兄・琳太郎とともに、揺籃の中で日々美しきものだけを愛する暮らしを送っていた。その楼子を奇病が襲う。やがて発病を待っていたかのように、楼子の憧れる美貌の叔母・黎子がやってくる。その叔母の口から、楼子は、病を伝える龍烏家の秘密を明かされるが…。美しきものと醜きものを苛烈に峻別してきた美意識が、己自身の身体を脅かす醜きものに恐怖する。耽美をモットーとする著者が、美の孤絶を高らかに宣言した異形のホラー。
vol.34「 鱗姫 」嶽本 野ばらの書評イラスト全体
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イラスト:花房ゆかり


vol.34「 鱗姫 」嶽本 野ばらの書評イラスト1

私の為に世界は回転すればいい

嶽本野ばらさんお得意のロリータ精神溢れる主人公・楼子。
「外見をどう取り繕うか決めるのは内面。だから外見を見ればその人の内面はある程度わかる。」
言葉通りとにかく自分自身が美しくある為に努力を惜しみません。
この考えに賛同する方も、ロリータなんて!と思う方にも読んで頂きたいです。



vol.34「 鱗姫 」嶽本 野ばらの書評イラスト2

高すぎる美意識、ゆえの恐怖

この物語は単なる病気・化け物・人の怖さではなく
楼子の生き方の指針であった美意識が自分自身ではどうすることも出来ない事柄によって力を失ってゆく、
というところに恐怖があります。
今まで自分が貫いてきた信念や信じてきたことが崩れ落ちる恐怖です・・・。



vol.34「 鱗姫 」嶽本 野ばらの書評イラスト3

私たちはただの化け物なの

「この病気と共に朽ち果てるだけ。なのに・・・私たちは生きている。
生きるためには・・・希望なんて・・・必要ないのよ。
生き物は・・・そんな高級なものがなくても・・・存在し続ける。」

奇病に侵され絶望する患者のこの言葉。
自分はどうやってこれから生きていくのだろう?
そう考えた時、きっと傲慢とも思える楼子の強さに勇気づけられると思います。




紹介イラストレーター

花房ゆかり
フリーのイラストレータ。時々デザインの仕事も。
女の子らしいものを空想して描くのがモットー。
HP:http://8723artworks.xxxxxxxx.jp/

書評ブログより(引用)


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