
発行日:2010年3月15日 月曜日 |
中学に進んでまもなく、どうしても学校へ足が向かなくなった少女まいは、季節が初夏へと移り変るひと月あまりを、西の魔女のもとで過した。西の魔女ことママのママ、つまり大好きなおばあちゃんから、まいは魔女の手ほどきを受けるのだが、魔女修行の肝心かなめは、何でも自分で決める、ということだった。喜びも希望も、もちろん幸せも…。その後のまいの物語「渡りの一日」併録。
おばあちゃんとの森の暮らしはとても穏やかで、あるイミ贅沢な暮らし。
所々にちりばめられた昔ながらのおばあちゃんの知恵がスパイスの様にピリッと効いていて、物語の中に漂う何ともいえない不思議な優しい空気が、とても美しくて心地よく、素敵なのです。
おばあちゃんが教えてくれる魔女としての心得は、生活の基本の様なことで、だけど大事なことなのだと思います。
それは簡単なようでいて一朝一夕にはできるほど簡単な事ではなく、それを見守る姿勢に徹するおばあちゃんの姿勢が、厳しく優しい。包み込むような愛って、きっとこういうことなのではないかな、と。
まいの「おばあちゃん、人は死んだらどうなるの?」という台詞に象徴される様に、この小説は「生と死」とか、「命の力」の様なこともテーマになっている様に思えます。
「生」の描写も美しくてすばらしいけれども、「死」の描写も生き生きと描写されています。
そして、おばあちゃんの教えには人が幸せに生きて行くためのヒントがたくさん隠されている気がしてなりません。
文章も非常に美しく読みやすいです。読み終えたときにきっと温かい気持ちになれる本です。
ぜひ読んでいただけたらと思います。
これきよ
イラストレーター。web制作会社を経て2009年よりフリー。書籍・雑誌・webのイラストカット、キャラクターデザイン、携帯向け素材などの制作に携わっております。特に少女向け、子供向けのイラストが得意。
最近のお仕事は「一期一会 世界一のアイツ(学研教育出版)」「ミラクルかなう!キセキのおまじない(西東社)」「キラリ☆と輝くおしゃれな年賀状2010、デジカメ写真で作る・ふぉと・ねんが2010(インプレスジャパン)」など
http://corekiyo.net